息子とペル

17年経った今も~




      昨日 息子が夕方やってきて 椅子に腰掛ながらぼそぼそっと言いました。

    「今日ペルの命日やな~」と。。。

    「えっ? ペルの命日?」 私も主人もハッとしました。

     


     17年前の1月31日は 以前飼っていた犬(シェトランドシープドッグ 6歳)が 

     交通事故で亡くなった日でした。

     その日は、息子の中学受験の日。朝早く 主人が息子を受験校へ連れて行き

     そしていったん家に帰り ペルの散歩に出ました。

     平日の散歩は息子の仕事で 土日は主人が1時間ほどかけて散歩させていました。

     そしてこの日も主人が1時間ほど散歩に出たその帰り道 悲劇が起きてしまったのです。

     あと数分で 我が家へ帰りつくという安心感からか 主人がリードをはずしたその時

     猛スピードのタクシーが・・・・・

     動かなくなったペルを抱きかかえて帰ってきた時の 呆然とした主人の顔

     その顔は 今も 私の目に焼きついて 忘れることが出来ません。

     


     しばらくして主人は 受験を終えた息子を迎えに行きました。

     そしてその帰りの車中に ペルの事故のことを息子に話しました。

     自分の仕事であったペルの散歩を 何度かサボったこと それを とても悔やんで 

     息子は 泣きじゃくりました。

     翌日も泣きながら 学校へ行きましたっけ。。。

    


    それから毎年1月31日には 家族4人で ペルの事故現場に行き花を供えていました。

    息子は 地方の大学に行っている時も 1月31日になると 

    「ペルに花をあげておいてな」というメールを私に送ってきていました。


   
     

     「今日 ペルの命日やな~」

     そしてすっかり忘れていた私たちに 息子は 続けて言いました。

   

         「今 花を置いてきたけん。。。」