先日、息子から電話があった。
「釣りに行った人から 魚をもらったけん さばいてくれん?」
「いいよ。持っておいで」と私。さばくのは 私ではなく主人である。
「いいよ。持っておいで」と私。さばくのは 私ではなく主人である。
それからしばらくして息子が大きなビニール袋に入った魚(タイ、カワハギなど)を持ってきた。
夕飯もすでにすんでいた私たち。主人はかなりお酒も入っていた。
息子の頼みごとでなければ当然 断っていただろう。
最近はちょっと行ってないが、数年前までは、よく釣りに行っていた主人。
タイ、ヒラメ,アジなど釣っては 自分でさばいていた。
娘が2、3歳のころ 娘より大きなヒラメを釣って帰ったこともあった。
最初の頃はさばくのも下手だった主人も 数をこなしているうちにうまくなっていった。
息子が持ってきた魚を 主人がさばき始めた。手つきはなかなかいい。
そのさばく手を息子が真剣に見ている。尊敬のまなざしであった。
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娘は来年から社会人である。
今年就職活動を行ったのだが、ある会社の面接試験で定番の「尊敬する人は誰ですか?」と
質問をされた時 「祖父です」と答えたらしい。「両親です」でないのはちょっと残念だが(笑)
東京にいる娘は、横浜で一人暮らしをしているお爺ちゃんの所に時々行っていた。
その時、自分のことよりも人のことを考えるお爺ちゃんの姿を見てそう感じたのだろう。
お爺ちゃんの素晴らしさをわかる娘がいるっていうことが 私は逆にとてもうれしかった。
大昔、私も履歴書の尊敬する人の欄に 「両親」「父」などと書いていた気がする。
でもそれはなんとなく書いていた。 今この年で 「尊敬する人は誰ですか?」と聞かれたら 間違いなく「父」と答えるだろう。
母を何年も一人で看病し 亡くなってからは、前向きに生きている父の姿を見てそう思う。
いつもいつも 自分のことよりも他の人たちのことばかり考えている父を心から尊敬しています。
あなたの尊敬する人は誰ですか? (写真 ななせ公園)